日本人にとって英語の発音をマスターするという事に関しては、特に大人になってからは「まず無理!」と思っている方が多いのではないでしょうか?
前回「英語力ほぼ0の彼女が1年後に大手英会話スクールの講師になった秘密とは?!」でご紹介したAkaneさんが、目からウロコの発音上達法を公開していますので、その内容についてご紹介したいと思います。
単語帳も教科書も使わずに英語をマスターしたというAkaneさん独自の発音上達法ですので、日本人はほとんどの人がやった事のない方法だと思います。
なお「→」の部分は、当サイト管理者のコメントです。
このページの目次
文字から入らない
一般に文字を見すぎている人が多い。
以下はAkaneさんが英会話教室「AK-English」で子供たちに教えていた時に気づいた事。
・幼児期で5歳くらいまでの子はみんな発音がきれい
・6歳位から発音がいまいちになってくる
その理由は、発音する英語を文字に置き換えだすから
日本人が日本語を覚える時も同じだが、言葉の覚え始めは文字を知らないから耳でキャッチしようとする、つまり音をそのまま覚える。
大人になると、英語に対してもある程度の知識があり、なにより文字を知っているので文字に置き換えてしまう。
でも文字がないと覚えられないよ~という方、そんなことない!
Akaneさんは文字よりも先に音から入ったとの事!
これが、英語の発音を上達させようと練習している多くの日本人と、Akaneさんとの大きな違いであろう。
音で覚えずに文字から覚えると、英語を話している時も、頭の中に英語の文章が入っていませんか?
耳コピをする
Akaneさんの場合は、ほとんど耳コピから入っている。
例えば、「ファーストォボール」
この言葉はいくつの単語から出来ているか分かりますか?
「First of all」の三つから成り立っているのですが、Akaneさんは、この事をず~っと知らなかったそうです。
意味も分かっていたし、使う場面も理解して使っていたのですが、ずっと一つの単語だと思っていたそうなんです。
文字から入ると、三つの単語を分けて発音してしまうため英語らしい発音にならない!
これが発音を良くするための耳コピのメリットという訳です。
→ 私自身の事を考えても、何かを喋ろうとするとき、例えば「th」という文字が入っているから舌をかるくかまなきゃ、とか「v」という文字が入っているから下唇を軽くかまなきゃ、などと無意識のうちに話そうとする言葉の文字を考えながら発音しているように思います。
→ 特に新しい単語やセンテンスを覚える時は、必ず文字を確認し、意味を調べた上で覚えていますので、たとえその新しい言葉をネイティブが発音する音を聞きながら覚えたとしても、「文字+発音」という形で覚えてしまっているので、自分で発音する際は常に文字を意識した発音になっているのかもしれませんね?
→ では今後新しい単語やセンテンスを覚える際の具体的な方法についてはちょっと考える必要がありますが、Akaneさんが提唱する「耳コピ」については、今後日本人が英語の発音を習得する上での大きなヒントになると思います。
フォニックス(Phonics)をする
Akaneさんもフォニックスをするようになってから、発音がすとんと落ちるようになったそうです。
私たち日本人は「A B C D E F G」を「エイビーシーディイーエフジー」と習いましたが、それは英語の名前の事。
実際の音は、「ア,ブ,ク,ドゥ,エ,フ,グ」となります。
これをフォニックスでやると発音が良くなるという事です。
例えば、「F」の音を「下唇を軽くかむ」ようにして発音するかしないかでは大きな違いが出ます。
その他「o」の発音が「オ」と「ア」の中間のような音で「octopus」や「office」などの「o」をそのように発音すると英語らしくなります。
→ 現状の学校教育でこのフォニックスが取り入れられているかどうかは分かりませんが、少なくとも私の時代(昭和です)には全くなかったと思います。
*フォニックス(Phonics)とは、英語において、綴り字と発音との間に規則性を明示し、正しい読み方の学習を容易にさせる方法の一つである。英語圏の子供や外国人に英語の読み方を教える方法として用いられている。
Siriと英語で話す
iPhone のSiriを使えるようにセッティングする。
Akaneさんも結構Siriと会話しているそうです。
英語の勉強をしたいからというよりは、単に便利だからという事みたいですね。
「Hey Siri. Can you spell "perspective"?」、「How's the weather?」といったような感じで普段から活用しているそうです。
→ iPhoneのSiriを活用した発音練習については、以下の記事も参考にして下さい。
発音を気にしない
発音を気にしないことが発音上達に繋がる!?
発音・発音と気にしすぎると口が小さくなりがち。
口が小さくなると、上手く発音できず、プラス相手に上手く伝わらなくて、落ち込む・・・すると更に口が小さくなるという悪循環の繰り返しになる。
なので発音を気にしすぎないことが大切!
→ 私自身もそうですが、日本人は上手く発音出来ないことが分かっているのに発音を気にしすぎている人が多いように思います。
→ 今の自分のレベルでしか話せないのですから、英語を話すときは口を大きく開けてはっきりと発音する事を心がけたいものですね。
とにかく話す
よく「留学して発音を身に付けたの?」と聞かれるが、Akaneさんは日本で身に付けたそうです。
但し、必ずしていたことは英語を必ず毎日話す。
とにかく英語環境を見つけて、話す話す話す!
→ この事は発音が良くなるばかりでなく、会話力をアップさせることにもつながると思います。
→ スポーツと同じでやればやっただけ上達します!毎日話せる友人や恋人などがいればベストですね。
現状の会話力を録音しておく
これは、Akaneさんもやっておいた方が良かったなと思う事の一つだそうです。
特にAkaneさんのようにテキストを使わないやり方をしていると、進歩が見えにくいので、本当に上達しているかどうかが不安になりがち。
TOEICやテキストをやっていたら点数などを通して進歩が見えるが、実際の会話力を鍛える方向でいくと不安になりがち。
なので、今の恥ずかしいほどの会話力を録音して保管しておくことをお勧めします。
落ち込んだ時などにその録音を聞いてみると、自分の実力が上達していることを実感でき、自身に繋がります。
→ 私もかなり前になりますが、オンライン英会話スクールで無料体験を受けた時のものをいくつか録音して保管しているのですが、それをたまに聞くとかなり恥ずかしいものばかりです。なので現在は少しは進歩しているのかな?という実感を得られることも事実です。
フレーズを音で覚える
Akaneさんが英語力0だったときは、まずフレーズを覚えることから始めた。
それも文字で覚えるのではなく音で覚える。
例えば、「I shouldn't have done that」=「やらなければ良かった」
Akaneさんがこのフレーズの音を初めて聞いたときは、「あいしゅどぅんはぶ丹那」と思った。
このようにフレーズを音で覚えることも発音が良くなるコツ。
英語の場合、実際の音と文字とでは大きな差があります。
「Did you」や「about it」など。
まとめ
単語帳も教科書も使わずに英語をマスターしたというAkaneさんが、実践してきた彼女独自の発音上達法という事ですが、英語学習者にとっては目からウロコの内容ばかりだと思いました。
単語のスペルがちょっとでも間違えていると「×」を付けられてしまう学校教育のやり方では、文字を意識せざるを得ないというのが現状だと思います。
文字を意識すれば意識するほど発音が文字のスペルに引きずられてしまう!
現在、日本における英語に対する教育制度が変わりつつある状況にありますが、教育制度に携わる関係者はぜひAkaneさん独自の英語学習方法を参考にして頂きたいものです。