フィジアンマジック

世界地図でフィジーを意識したことがある方はいらっしゃいますでしょうか?

 

南太平洋の人口約90万人の国

面積はほぼ日本の四国並みのこの国は

ニュージーランドを指で上にゆっくりなぞっていくと小さい点があります。

 

この小さい国には大男たちが住んでいて、なんと世界一を誇るものがあるんです。

たくみなランニングと自由なパス回し、

強靭なフィジカルとセオリーにとらわれないトライへの執着心。

 

そうラグビーです!

 

2016年のリオデジャネイロ五輪で新種目になった7人制ラグビーでは初代王者に輝きました。

 

 

フィジーの子供たちに将来の夢を訪ねると

もちろん「ラグビー選手」の答えは多いと思います。

 

放課後の校庭や空き地では子供たちが楕円形のボールをもって、

天気がいい日はもちろん

雨の日は泥まみれになって裸足でラグビーを楽しんでいます。

 

学校対抗のラグビー戦も多く展開されていて、

高校で行われるU17には他国のスカウトが目を光らせます。

 

心は世界一幸せな国でも、経済的に豊かでないこの国で、

楕円のボールをもってどこででも始められるスポーツ

ラグビーは国技であり、みんなに夢と希望をもたらすものでもあります。

 

 

選手として国外のチームで戦う選手の試合が放映されるときは、

テレビがある家に近所中の大人も子供たちも大勢集まって観戦します。

電気が通っていない村ではその日のためにジェネレーターにガソリンを入れておきます。

フィジー人選手の活躍を大声で声援し、失敗も大声で悔しがります。

ゲーム終了後のインタビューでは決まって選手はこう言います。

‘‘I thank God for giving me this opportunity also thank you for my family and friends back home’’. 

海外で活躍するフィジーのラグビー選手たちは、

貧しい村でテレビの前で釘付けになって試合を見ている人たちの心を感じ、

国を代表して世界の舞台に立っていることを十分にわかっているからです。

 

ラグビー選手はどの国の人でもがっちりしていますが、

その中でもフィジー人がとりわけ秀でているのは、

元々人食い人種だったということではなく

(興味のある方、ぜひ首都スバにある博物館を訪れてみてください。)

裸足で馬や牛を上手に扱って耕す強靭な脚力と、主食のタロイモパワー、

明日を心配せずにその日その時を精一杯生きる超楽観的気質が関係しているように思います。

 

一緒に食事をすると山のようにもりもりがつがつ食べ、

25キロのサックにいっぱいの芋をかつぎ、

裸足で舗装されていない道を恐竜のような足で

フィジアンスマイルを浮かべながらのしのし歩いています。

 

 

2020年日本で開催されたラグビーワールドカップの日本代表チームのキャプテン、

マイケルリーチもフィジー人ですね。

彼の性格は、プレーを見てもわかると思いますが、

常に真摯でチームメートを思いやり決して高ぶらない、

素敵なキャプテンでみんなにしたわれていました。

 

あんなに有名人なのに、ゲームを見に行くと、彼がスタンドまで来てくれて

「よう、来てくれたの?ありがとう!元気!?」と親しげに私の友人のフィジー人に声をかけ、

写真を撮って、ゲームでたくさんの汗をかいたばかりのユニフォームを脱いで投げてくれるんです。

 

フィジー人にとってラグビーは本当に大切なものなんですね。

フィジーに語学留学を考えている人は

少しラグビーのルールを勉強していくとよいかもしれません。

 

さて、こんな小さな南の島に、まだ面白い世界一があるんですよ。

ハネムーナーやダイビングをする人たちに有名で

たくさんのきれいな場所や大自然の様子が写真で目に入ってきますが、

次回私がご説明するフィジーの世界一はあまり語られていない部分かもしれませんよ!

こうご期待!!!

 

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