フィリピンは女性の社会進出に対する意識が先進的であり、またとても寛容であることで有名です。
世界経済フォーラム(WEF)が発表する2021年度「世界男女格差報告書」によると、フィリピンの男女平等度はなんとアジアNo.1または世界でもNo.17と優れた結果を残しています。
そんな「女性の社会進出が進む」フィリピンと「女性の社会進出が遅れる」日本の違いは何なのか?この記事では深堀していきます。
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女性の管理職はなんと驚愕の60%超え!
フィリピンの女性管理職割合は「アジアNo.1」で約60%にまで上り、「政治・経済・教育」などの各分野で進んでいます。
私が勤めているフィリピンにあるIT会社も同じように女性管理者の割合が高く、男女比のバランスが日本に比べて圧倒的に優れています。理由については以下のようなものが考えられます。
男性が働かない
フィリピンには「タンバイ」という仕事をしていない男性がたくさんおり、昼間っからお酒を吞んだりギャンブルをしたりして生活しています。
この「タンバイ」という人達は路上で見かけることが多く、日本のように「無職=悪い」という考えを持っていません。
そのため生活費は女性が稼がなくてはなりません。
こういった日本と違う価値観を持つ男性がいることで、女性の社会進出が進んだとの見方もあります。
育休制度がまだまだ不十分
日本の育休制度は「産前6週・産後8週」ですが、フィリピンでは国から認められている育休期間はたったの60日です。
そのため出産後一か月で職場に復帰するケースも多く、即復帰してまた仕事に励むため、職場での女性の地位が保たれているのだと思われます。
また産休が困難な理由から、結婚をしないフィリピン人女性が年々増えており、キャリアを優先することから女性の社会進出が進んでいるとも考えられます。
家事や育児は女性だけの仕事ではない
日本では「家事や育児=妻の仕事」ですが、ここフィリピンでは「家事や育児=家族の仕事」になっています。
そのためフィリピンの男性は積極的に洗い物や洗濯、掃除などをおこないます。
また生まれた子供に兄弟がいる場合は子供同士で面倒を見合うこともあります。
このように女性のみならず家族が団結して家事や育児をおこなうことから、女性が働きやすい環境作りがされています。
社会進出だけでなく「家庭」でも強いフィリピン人女性
フィリピンでは家庭内で女性の立場が強い「かかあ天下」が一般的です。
自立できていない男性がフィリピンには多いため、子供の教育や家のローンの返済など「家庭内の重要な決め事」はほとんど妻によって決められます。
日本だと「亭主関白」なんて言葉もありますが、先ほどお伝えした通りまともに働かない「タンバイ」などがフィリピンには多いことから「かかあ天下」が一般的になっていると思います。
まとめ
現在フィリピンの労働人口に占める女性の割合は約4割と、ASEAN諸国の中では最も高い水準です。
今後更にフィリピン人女性の社会進出は進むと予想されており、男女格差がさらに縮まり「世界で最も男女平等な国」として将来名を馳せるかもしれません。
今回の内容は読者にとって、「フィリピン人男性が頼りないだけ」という風に捉えられたかもしれませんが、言い換えればフィリピン人女性がそれだけしっかりと「自立」しているということです。
日本もフィリピンのように男女平等化が浸透し「女性の社会進出が進む」ことを願います。
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