
フィリピンは、「台風の通り道」として知られており、毎年フィリピンで発生した台風が日本へ上陸しています。
2023年には、フィリピンで発生した「台風19号」が日本へ上陸し、大きな被害をもたらしました。
台風が多いフィリピンでは、今後もその数は増え続けると推測されており、日本での影響も年々大きくなっていくと言われています。
そこで今回はフィリピンの台風事情について解説します。
このページの目次
フィリピンは世界で3番目に自然災害が多い?
世界気候リスク・インデックスによるとフィリピンは地震、火山も多いことから、2018年には「世界で3番目に自然災害が多い国」とランキング付けされています。
中でも台風の被害は大きく、記憶に新しい2021年のフィリピンのビサヤ地区に現れたスーパー台風(Odette オデット)が直撃した際には59万世帯への被害が及びました。
またその際には「380人」近い死者を出しています。
その他にも
2013年には、台風30号(ハイエン)がフィリピンを襲い、1万人以上の死者・行方不明者が発生しました。
また、2020年には、台風22号(ヴァムコー)がフィリピンを襲い、100人以上の死者・行方不明者が発生しました。
フィリピンは「台風」が発生しやすい?
結論から言うと、フィリピンは台風が発生しやすい地域です。
台風の発生には、以下の3つの条件が必要です
・暖かい海水
・上昇気流
・偏西風
フィリピンではこれらの条件を全てクリアしており、特に6月から12月にかけて、太平洋の暖かい海水温と気象条件が台風の形成を促進しています。
フィリピンで台風ができる要因
主な条件は以下の通りです。
①温暖な海水温
フィリピン海の海水温は28度以上に上昇しやすく、台風の発生や発達に適しています。
②地球の回転効果(コリオリス効果)
地球の自転による効果で、台風の回転を引き起こします。
フィリピンではこの回転効果(コリオリス効果)が起こりやすいため台風の発生が頻繁に起きます。
③大気の不安定性
フィリピンは暖かい湿気と対流がある大気が不安定であるため、おのずと台風の形成が支援されます。
理由は「地球温暖化」にある?
フィリピン大学海洋科学研究所は、海面温度や風向き、風速などのデータをもとに、フィリピンで発生する台風の数は、今後、増加する可能性があると予想しています。
その理由として、「地球温暖化」による海面温度の上昇が挙げられています。
フィリピン国内で「台風」は大きな環境問題になっている
近年、フィリピンで発生する台風は、大型化して強風域が広がる傾向にあります。
また、降水量も増加し、洪水や土砂災害などの被害が拡大しています。
一説には人為的な気候変動の影響で、気象関連の災害が過去50年間で5倍に増加したと述べられており、年間20回近くの台風が出現するフィリピンですが、今後は30回40回とその数を増やし続けることになるかもしれません。
まとめ
繰り返しになりますが、フィリピンの台風による影響は甚大です。
フィリピンで発生した台風による被害は、近年、深刻化しています。
フィリピン政府は、台風対策として、早期警戒体制の強化や、避難所の整備などに取り組んでいますが、台風の被害を完全に防ぐことはできないとしており、台風に対する備えをしっかりと行うことが重要と呼びかけています。
なのでフィリピンに旅行や出張で行く時は、フィリピンの台風情報を把握されることをおすすめします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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