フィリピン国旗の歴史と背景

 

現在のフィリピンの国旗が生まれたのは1897年。

フィリピンの初代大統領となった人物エミリオ・アギナルドにより発案され翌年にスペインからの独立宣言をおこないました。

フィリピン国旗は、フィリピンの人々が独立を勝ち取った証であるため、愛国心の象徴です。

そんな特別な意味のあるフィリピン国旗について紐解いていきます。

フィリピン国旗のデザイン

フィリピンの国旗は、白地に青い三角形と赤い三角形が重なった形をしています。

青い三角形の中央には黄色い太陽と3つの星が描かれています。

・白地は平和と純潔を象徴しています。

・青い三角形は自由と独立を象徴しています。

・赤い三角形は愛国心と勇気を象徴しています。

・黄色い太陽は独立の象徴です。

3つの星は、フィリピンの3つの主要な島々、ルソン島、ミンダナオ島、ビサヤ諸島を象徴しています。

太陽から伸びている8本の光の線はフィリピンの独立革命のとき最初に武器を取ったルソン島の8州（リサール州、ブラカン州、パンパンガ州、ラグナ州、バタンガス州、カビテ州、タルラック州、ケソン州）を表しています。

戦争時に国旗のデザインが変わる

フィリピンの国旗は戦争中にデザインが変わります。

通常は、赤い帯が下、青い帯が上になっていますが、戦争中は赤い帯が上、青い帯が下に変更されます。

これは、赤が愛国心と勇気を表し、青が自由と独立を表すためです。

戦時中は、フィリピン国民が愛国心と勇気を持って戦い、自由と独立を守ることを象徴しています。

幸いなことに、近年はデザインが逆さまにはなっておりません。

キューバ国旗と似ている？

フィリピン国旗とキューバ国旗が似ている理由は、両国がかつてスペインの植民地だったためです。

フィリピン国旗は1898年に制定され、キューバ国旗は1895年に制定されました。

両国は近い年に独立を宣言したため、国旗のデザインも似たものになりました。

フィリピン国旗は、左から右に赤、白、青の三色で構成されています。
『赤は愛国心と勇気、白は平和と純潔、青は自由と独立』を表しています。

 

キューバ国旗も、左から右に赤、白、青の三色で構成されています。
『赤は愛国心と勇気、白は平和と純潔、青は独立と希望』を表しています。

 

両国は現在も友好関係を維持しており、国旗のデザインは両国の絆を表しています。

フィリピンの独立までの歴史

フィリピンの独立までの歴史は、長く困難なものでした。

スペイン時代

1521年にフェルディナンド・マゼランがフィリピンに到着し、スペインがフィリピンを植民地化しました。

スペインは、フィリピンの人々をキリスト教に改宗させ、奴隷労働に従事させました。

フィリピンの人々は、スペインの支配に反発し、1896年に独立革命を起こしましたが、スペイン軍に鎮圧されました。

アメリカ時代

1898年に米西戦争が勃発し、スペインが敗北した後、フィリピンはアメリカの植民地となりました。

アメリカは、フィリピンの人々に民主主義と教育を施し、独立を準備しました。1935年にフィリピン・コモンウェルスが成立し、フィリピンは自治権を得ました。

 

日本時代

1941年に太平洋戦争が勃発し、日本軍がフィリピンを占領しました。

フィリピンの人々は、日本軍に抵抗し、1945年に日本軍が敗北した後、フィリピンはアメリカから独立しました。

フィリピンの独立運動はスペイン・アメリカ・日本の3国による植民地時代により、長きにわたり続いてきました。

フィリピンの人々の努力により、1945年独立を成し、現在に至るまでアジア諸国の独立運動に大きな影響を与えました。

 

まとめ

以上が『フィリピン国旗の歴史と背景』についての紹介です。

1898年にフィリピン独立革命の際に初めて掲揚された国旗のデザインには力強い意味が込められており、今日のフィリピンの愛国心を強く表現しており、誰しもが関心を持つ歴史的背景があります。

フィリピンを好きな方には知識の一つとして是非知っていただきたいです。