小学3年生から英語の授業を始めるのは早すぎる?

2013年12月13日放送の報道ステーションの中で、「2020年の東京オリンピックを見据え、文部科学省が新たな英語教育計画(現在、小学5年生から行われている授業を小学3年生からに早める)を発表した。」との報道がありました。

 

この報道について皆さんのご意見はいかがでしょうか?

 

小学生に対する英語教育計画(文科省発表)

ちなみに文部科学省が発表した内容としては、おおよそ以下の通りです。

 

・小学3、4年生は、英語の歌を歌うなどコミュニケーションを重視したものとする。

 

・小学5、6年生は、英語を正式な教科としたうえで、週1回から3回程度に増やす。

 

・中学校では、英語の授業中はすべて英語とする。

 

・高校では、英語での発表や討論などを取り入れ、より高度で実践的な内容とする。

 

文科省は、4年後をめどに学習指導要領を改定し、早ければ2018年度から新しい英語教育を始めるとのこと。

 

しかしながら教育の現場からは、

 

「子どもが低い点数を取った時に、自分には力がないと思ってしまう」などと不安の声が上がっている。

 

とのこと。

 

小学校での英語教育に対する有識者による見解

更には明海大学外国語学部の大津由紀雄教授という方は、

 

「英語というのは、どういう仕組みを持った言葉で、どういう働きをするのかということを意識的に身に着けなければならないが、それを身に着けるためには(日本語の)言葉の感覚が必要。いくら早めたところで意味はない」と指摘しているという。

 

また、ゲストコメンテーター(大学教授?)の方は、

 

日本語がちゃんと身についていない段階で英語の学習を始めてしまうと、話しているときに日本語と英語がちゃんぽんになってしまう恐れがある。

 

といったような事を話されていました。

 

異なる言語を同時に習得する場合、7ヶ国語まではちゃんぽんにならない!

もう30年以上も前の話になりますが、私が英語教材を販売する会社に勤めていた時の事です。

 

その会社が大学や研究所などと協力して「赤ちゃんのときから複数の言語を使って育てた場合、何ヶ国語までちゃんぽんにならずに習得できるか?」という実験を行ったという事で、その実験結果を見せてもらった事があります。

 

その時の実験結果では「7ヶ国語まではちゃんぽんにならずにマスターできた」というものでした。

 

また、私がベルギーに駐在していた頃の話になりますが、知人の娘さんで、父親の転勤のために、フランス→アメリカ→ベルギーと引越しを繰り返していたという12歳くらいの女の子だったと思いますが、その子は親と話すときはもちろん日本語ですが、私が聞く限り英語はほぼネイティブ並み、更にベルギーでの生活もまだ数ヶ月程度だったにもかかわらず、オランダ語で通訳をしてもらった事もありました。

 

フランス語については聞いた事はなかったのですが、フランス語を話せるベルギーの友人の話では、日常会話レベルのフランス語はほぼ完璧だと言っていました。

 

このことだけ考えても、日本語と英語を同時に習ったとしてもちゃんぽんになってしまう事は、まずあり得ないと思います。

 

日本人は、英語の学習についてはいつも否定的な見解を示す著名人が多いような気がしますが、このことも日本での英語教育を阻害している原因のひとつではないでしょうか?

 

大阪でも独自に現在より低学年から英語教育を実施する予定という話もあるようですし、2020年の東京オリンピックが決定したことをきっかけにという事でも良いので、ぜひ前向きな英語教育制度について検討して頂きたいものです!

 

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